筋トレを行う際に、 「呼吸を止めないように」という注意点がよく言われます。
特に、「息を吐くこと」に意識を向けていくことが大事です。
目的に合わせて、さまざまな呼吸の仕方がありますが、
基本的な方法として「力を入れるときに、息を吐く」ようにします。
その理由は (1)体幹を固定するため。 (2)急激な血圧上昇を防ぐため。
細かくいえばたくさんありますが、大事なのはこの2点です。
●体幹を固定するため
息を吐くことで、腹筋や呼吸筋(内肋間筋)が収縮し、体幹が固定されます。
そうすると、聞かせたい箇所に負荷を掛けやすいですし、
姿勢がしっかり固定されていると怪我の防止にもなります。
●急激な血圧上昇を防ぐ。
息を止めるほうが、力はでますのでトレーニングの動作はしやすくなります。
しかし血圧は上がってしまい、心臓や心肺機能に負担を掛けることになります。
一度や二度のそれが、ただちに危険とまではならないにしても、
「安全にやること」が基本であり前提です。
筋トレにおいて、ウエイトを持ち上げることは方法・手段であり、
目的は筋肉を鍛えて身体作りをしたり、健康増進をしたりすることですから、
安全に継続していけることが大事ですよね。
筋肉を鍛えるためには、負荷が小さいと効果がでませんので、
ギリギリの重さを上げることが必須ではあります。
そのために、呼吸を止めて力を出したくなるのはわかりますが(^^;)
「息を吐く」ことは本当に大事なので、心掛けて行っていただきたいです。
この「ギリギリ」の見極めは、慣れると自分でもわかりますが、
コツをつかむために、パーソナルトレーニングを行うことも、
大きな負荷でのトレーニングをしたい男性には、特にお勧めします。
タバコを吸われる方や、ご高齢の方は特に、血管内壁が硬くなりますから、
心筋梗塞、心不全、脳梗塞のリスクも高くなるので、
トレーニングの際に、 呼吸のコントロールは意識することは大事です。
そんなに、脅かすわけではないけれども(^_^;)・・・、
基本としてここは押さえておくべき原則ですから、
「息を吐く」ことを習慣にして、安全なトレーニングを行いましょう。
余談ですが、 ウエイトリフティングの選手は、 血圧があがった状態になっても
適応できるように血管ができあがっています。
高い重さという圧力に対抗して血液を送り出さないといけない競技なので。
パーソナルトレーナー 稲田陽一